kanon川澄舞√の考察
このルートは他と比べると比較的分かりにくい内容だったと感じた。夜に学校に忍び込み魔物を狩る少女の川澄 舞とその友人の倉田 佐祐理をメインとして話が進んでいく。
…私は魔物を討つ者だから
このルートは他と比べると比較的分かりにくい内容だったと感じたので感想というよりも考察になってしまう。
魔物を狩る舞と偶然の出会いから相沢 祐一(今作の主人公ただし設定で変更可能)が興味を持ち関わり出すことから物語が進んで行く。
毎晩夜の学校で出会う二人、夜食を持ってきたりしてくれる祐一に舞は”嫌いじゃない”という感情を抱く。
…でも、嫌じゃないから…夜食持ってきてもらうの…嫌じゃないから
自分が邪魔じゃないかと聞かれたときの回答、邪魔だけど嫌いじゃない。嘘や相手への配慮が欠けている舞だからこそのセリフだと思う、だからこそそれが本心であると考えることができる。
舞の誕生日に佐祐理は誕生日プレゼントを届けるためにために夜の学校に向かう所がある、そこで佐祐理は魔物により重いケガを負うことになるところがある。
その後、祐一と体の関係を求めるところがあるのだが、自分だけが傷を背負っていない為にヤることにより傷を負おうとする自分への罪滅ぼしがいいよね(語彙力)
舞√は終盤で多くが明かされる構成になっている
そこで祐一と舞は過去に麦畑で出会っていたことが判明する。
そして、舞は”力”を持っていて周りの人から気味が悪く思われて生きてきた、そんな時に祐一と、自分を受け入れてくれる人間と出会ったが、彼はいなくなってしまう、そんな祐一を舞は自分の力を気味悪がられたと思いながらも引き留めるために舞は魔物が現れたと嘘をついた、そして願った、自分の気味が悪い力への拒絶と共に
そんな気持ちが力により魔物を生み出し、攻撃性を持ったのかなと考えている。
そんな、舞の力の具現化である魔物を倒して行くと舞自身も体が滅んでいく
魔物が最後の一匹になった時(なったからこそ)に祐一はこの事実に気が付き舞に告げる
もう戦う必要は無いと、俺は再び戻ってきたと
…剣を捨てた私は本当に弱いから
何年もの間、祐一を待ち続けて魔物を撃つ剣にすがってきた舞のこのセリフ、重すぎる
その後、剣にすがって生きてきた長い年月と取り戻そうと祐一から手を差し伸べられるが
祐一のことは好きだから…
いつまでもずっと好きだから…
春のにも…
夏の日も…
秋の日も…
冬の日も…
ずっと私の思い出が…
佐祐理や…祐一と共にありますように
そのまま自害してしまう
ここで舞の祐一への感情が”嫌いじゃない”から”好き”へと明確に変化していることが受け取れる
ここの自害への解釈として自分は舞は力をここで受けれる必要があった、その為の勇気だと思っている
…その名を…
…希望、と。
力を希望と呼んでいることから舞の力は”希望”の力、すなわち強い願いを実現させる能力だと考えている
母を救いたい願いが母を救い
自分を受け入れてくれる人を望む願いが裕一を麦畑に引き寄せ
裕一と別れたく無いと言う願いが怪物を生み出し
自らの力への拒絶が怪物の攻撃性へと昇華し
佐祐理、裕一と一緒に居続けたい願いが死の淵から蘇らせた
こう考えてる。だから
その名を希望、と。
自分が本当に受け入れることを強く望み、祐一と一緒にいたいならば自分は助かるという希望を、自害することにより力を信じ受け入れたのだと思っている