ネコっかわいがり! 〜クレインイヌネコ病院診療中〜 の感想
この記事はネタバレを含みます、未プレイの方はブラウザバック
このゲームは世間一般でネコミミゲーの皮を被った鬱ゲーとか言われてるそうですね、、、
個人的には泣きゲーよりかなという印象(かなりの鬱だと思うが)
この作品はガチで"地雷"だと思う、さよならを教えてとかはパッケージで露骨にヤバさが滲み出てるから問題無いが、この作品はイラストがめ可愛いく実際に前半は恐ろしく平和だ、それなのにトゥルーストーリーでは"重い"そんなところがネコミミゲーの皮を被った鬱ゲーと言われる所以かなと思った。
前半はごくごく普通のエロゲって感じで進んで行く、ただ前半が恐ろしくつまらない、本当によくある「治療」の名のもとにヒロイン達とあんなことやこんなことをしていくだけであり、ヒロイン個別ルートも「俺たちの戦いはこれからだ!」という打ち切りマンガ並の終わり方をしてハッキリ言って肩透かし感がした
一応、伏線はあるにはあるが、寧ろあるからこそ読まないといけないって感じ、やる気を削ってきた
トゥルーでは今までのほのぼの要素は一切無くなった
ネコミミイヌミミが実質的な死の宣告だと告げられ、各人物の過去や何故診療所にいるのか、何故ジャックの過去の記憶が無いのか、舞台設定が明かされることになる
どういうことか?
この世界はでは、人種的独自性及び才知覚消失症候群(DOTES)という、感染者は女性ならネコミミが男性ならイヌミミが生えその後、理性を失い死に至る病により壊滅的な被害を受けた世界と言うことがわかる
これにより、森の中の柵や獣の鳴き声の意味が明かされる
トゥルーストーリーに入るとThe NstDayと初めに表記されるが、これが緊迫感を向上させるのに一役買っている
そして崩れゆく平和
ノーマはDOTESの研究者、先生はその助手
ジャック、フェイはワクチンの作成に必要な適合
であると明かされる
この作品については最後のジャックと先生の会話に詰まってると思う
優作(ジャック)「アリス…君は世界の救世主になるんだ」
「世界が…君を待っているんだ、すごいじゃないか」
「俺の命を…世界に捧げよう」
アリス(クレイン先生)「世界を救う……」
「そんなちっぽけなことよりも」
「私は……貴方一人を守りたかった__」
これである
人間は誰しも出会い、別れを体験している。そのうちに大切な人、守りたい人を見つけるだろう。所でその人が居ない世界に価値はあるのだろうか。そして、愛する人はその世界のために死んでしまう。背反する考え。なぜ彼女はこれ程までも運命を背負うのか。
またpixivには後日談が語られている
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=185975
「無防備なあどけない寝顔。この幼い少女が母になり子を産もうとしている。わたしの愛した優作の子を。この子はなぜ波のお胎を選んだのだろう……どうしてわたしではなかったのだろう。それであの人との子を宿せるなら……猫になることなど一瞬だって迷わなかったのに。孤独な胎を撫でるたび悲しみとも怒りともつかない感情が渦を巻く。優作、あなたはどうしてわたしには何も残してくれなかったのですか? 波、あなたはどうしてわたしの大切な宝物を持っているのですか? 空しい問いかけは虚空に滲む。」
コレこそ彼女の本当の望みが1番わかりやすい文章だと思う。
「わたしにはあの小さな診療所こそ何より大切なものだった。あなたがいて、ノーマがいて、フェイや双子たちがいた。あの幸福な日々がずっと続くのならフェンスの外の世界なんてどうなったって構わなかった。わたしはあの診療所で世界の終わりを見届けるつもりだった。なのにあなたは世界へその身を焼べた。英雄の血は誰にでも流れているわけじゃない。わたしはあなたのように世界を愛せない。それでもあなたはわたしに戦えと言った。その結果残るものはあなたのいなくなったひとりぼっちの世界だっていうのに」
彼女は英雄になりたかった訳では無い、ただ愛する者を世界を護りたかっただけなのだ。
しかし、それは成されなかった。
確かに世界は救えたが1人残されて、全てを失った。
しかし、その後彼女は気がつく
世界の美しさ、愛おしさに
「それは…優作が守りたいと言った世界だから」
これは感想と言っていいのか?